File:No.000021
Since.2005.02.04
文・写真<Joji IKeda>
2005.1.9、かねてより暖めていた大隅半島取材を敢行するべく、08:30に自宅を出発しました。発端は2005.1月号のリクルート社発行旅行雑誌「じゃらん九州発」における、九州の道の駅特集なのですが、便利度ランキングにおいて鹿児島県の道の駅が1位の「霧島」を筆頭にベスト10に4つも入賞していたということ。これは道の駅をじっくり吟味しなければという気持ちが湧き上がっての今回の取材でした。



出発はあいにくの天気・・・。
コースは鹿児島本港桜島桟橋よりフェリーで桜島に渡り、国道224号を南下して垂水市・鹿屋市・高山町・内之浦町を経由、大崎町・松山町・大隅町・国分市より陸路で帰る「北大隅一周」ドライブ。合計250km帰宅は23:00という長い旅!翌日や前日が休みでなきゃなかなか決行できない貴重な取材になりましたので、ここに紹介していきます・・・。
桜島フェリー内うどん・そば「やぶ金」


まずは桜島フェリー(自動車4m未満\1,070)降り場より数分で、大好きな道の駅「桜島」へ。なぜ大好きか?小みかんソフトがあるから!小さくて甘い桜島の特産「桜島小みかん」をたっぷり使用した、ほんのり甘酸っぱいオレンジ色のソフトクリーム(\250)は、目の前を通るたびに食べずにはいられません。バニラとのミックスもありますがみかん味が薄いので、初めての方には純粋ものをおすすめします。また小みかんまんじゅうやキャンデーなどオリジナルのお土産が大変豊富で、地元の人でもあれこれ試食を楽めそうなほどバラエティに富んでいます。巨大な桜島大根(\1,500)にぽんかん・びわなどの珍しい野菜や柑橘類も豊富で、値段が安いのが魅力。みかん大好きの私も\200で温州みかんを購入しました。2004年11月の市町村合併で桜島町も鹿児島市に編入されましたので、鹿児島市街地への観光がてらフェリーで桜島に渡り(大人1名150円、所要時間13分)お土産を購入するのも大変間違いのない選択であると確信します。フェリー乗り場付近にも、郷土料理も味わえる本格派イタリアンレストラン「アルコ・バレーノ」が併設された国民宿舎レインボー桜島や人工ビーチ・遊歩道など観光地がいっぱい!なお桜島フェリー船内では名物のうどん・そばが\350から食べられますので、10分ていどで食事ができる方(笑)にはオススメです。

次の目的地は国民宿舎コスモピア内之浦!なんでも高山町〜内之浦町間に2002.12に開通した国見トンネルのおかげで、桜島フェリー降り場から100分、垂水市から70分、鹿屋市から30分で行ける!ということだったので、本当にそんなに近くなったのかをぜひ体験してみたかったからなのです。東大隅地方を訪れるのも初めてだったので、昼食の海の幸をめざして颯爽とドライブをスタートさせました。3連休の中日とあってか道路は大変空いており快適に飛ばしていたのですが、鹿屋市を抜けるあたりで徐々に不安になってきます。なぜなら国見トンネルへの案内板が、まったく出てこない・・・!

あれだけ画期的なトンネルだから、あちこちに「悲願の国見トンネルまであと〜km!」くらい書いてあるだろうとたかをくくって大隅まで出てきたのに(手持ちの地図にまだ掲載されていないため)とぶつぶつ言いながら高山町にさしかかったところで、ようやく内之浦は次の十字路を右折との表示が!すっかり安堵したのもつかの間、道は高くそびえる国見山へ向けてどんどん山奥へ登っていきます。なんだか秘密基地みたいですが、沿道にたくさん据え付けられているみかんの無人販売所がやや気分を和ませてくれます。

3,300mもの長さ!人も歩いて通れます。
いよいよけもの道かと思われた矢先に突然整備された道路が現れ、行く先にはピカピカのでっかいトンネルが仁王立ち!ちゃんと悲願達成らしく駐車場や案内板など備え付けられていたので、しばし駐車して社会科学習に励みます。3,300mもの長距離トンネルですが地元民の足として歩行者も通れるようになっており、最新設備にもかかわらずどこかのどかさを感じさせますが、長いトンネルを抜けるともうそこは内之浦!なるほど近いわ〜。
11:30、ちょうど昼時に到着したので、開店直後の誰もいないコスモピア内之浦のレストラン特等席へ陣取ります。ぶえん丼(\1,580)というメニューが気になりましたが、妻の勧めで一番高い内之浦御膳(\2,100)を食べることに。妻はちゃっかりぶえん丼を頼んだのですが、ぶえん丼とはつまり海鮮たっぷりのちらし寿司!なんだかそちらの方が豪華に見えたのは気のせいでしょうか。いやいや私の方も鯛やカンパチの刺身など絶妙でしたけどね。
 

食事の後は4km先の内之浦宇宙空間観測所(無料)へ移動。受付で住所氏名を記入し入場許可証を受け取ってから、車でそのまま施設を見学します。
巨大なパラボラアンテナやロケット発射場などが大隅の自然に溶け込み、宇宙への壮大なイメージを膨らましてくれます。併設の資料館も充実していましたが、難しくてやや理解に乏しかったものの、日本発の人工衛星「おおすみ」がここから打ち上げられ、現在も観測衛星を中心に打ち上げを続けているということでした。ちょうど2005年の春には内之浦や種子島宇宙センターよりロケットの打ち上げが相次いで予定されているので、これから忙しくなることでしょう。冷たい強風にあおられながらレーダードームらしきものを懸命に磨いていた数名の作業員さんが印象的でした。内之浦に引き返しガソリンを入れたら、鹿児島市内よりリッター10円以上高いのに驚きましたが、休日に営業していただけマシですか。大隅半島は志布志に石油備蓄基地があるにもかかわらず、ガソリンは高いそうです。


 左:衛星模型 中央:ロケット桜 右:ロケット発射台模型
次の目的地は、大崎町の道の駅「くにの松原おおさき」。
日本の白砂青松100選にも指定されている柏原海岸くにの松原も見学ポイントなので、満腹で眠いのを我慢しつつ、国道448号をひたすら北上してまずはくにの松原キャンプ場へと車を乗り入れてみます。海岸沿いに一直線に並ぶ自慢の松原ですが、桜島と同様マツクイムシの被害を受けている様子で、立ち枯れている松も目立って残念でした。
あすぱる大崎は宿泊施設をメインに温泉や物産館、大崎ふれあいの里公園など1日中過ごせる施設が充実しており、広い駐車場にはキャンピングカーで宿泊?している方もいらっしゃいました。菜の花で作った食用油が有名なのですが、とりあえず地鶏のもも焼き(\525)を購入して車内で食べます。
心地よい夕日に包まれて眠気がピークのため1時間ほど仮眠をとってから、温泉に入るべく近くの蓬の里を訪れたものの、駐車場が満車になるほどの大盛況だったのと、残りの道の駅の閉店時間を考慮して入浴をあきらめ、次の目的地である道の駅松山に向かいました。
松山町はやっちく松山藩と呼ばれ、野菜や畜産が盛んな町であり、松山城下で行われる秋祭りは武者行列や大量の野菜無料配布が行われ毎年大人気のイベントです。道の駅はたいそう山奥にあり、日没前を目指して頑張りましたが、到着するとちょうど日が沈んでしまい、夕日の写真を撮ることができず残念でした。ジェラートも売っているようでしたが、いちごロールとふくれ菓子を購入。いちごがほどよい酸味でスポンジもやわらかく手作り感があってよろしかったです。
ちなみにケーキ系なら道の駅かわなべのシフォンケーキが激ウマで売り切れ必至、ソフトクリーム系なら大隅広域公園で食べたいちごソフトも美味でした。食ってばかりでスミマセン。駆け足で最終目的地の道の駅おおすみ弥五郎どんの里へ向かいましょうか・・・。

松山から大隅は比較的近い距離なのですが、広域農道が多くて適切な案内板があまり存在しないため若干道を間違えつつ、でっかい弥五郎どんを目印に、とっぷり日が暮れた17:30、なんとかたどり着くことができました。桜島並みに整備された施設には野菜のたたき売りとばかりに激安野菜が並び、巨大白菜まるごと\100、大根1本\50など、主婦が悲鳴をあげるほどの充実ぶり。なんと精肉店もあり、独自製造のソーセージ類も販売しておりました。
こちらではチーズ入りソーセージとゴボウ入り豚味噌、バナナ\100にサツマイモ\200に名物スィートポテト\260と奮発すると、なんと焼きたての大きなサツマイモを1本サービスしてくれました!別にサツマイモで気を良くしたわけではございませんが、今回のツアーでは桜島と大隅が一歩リードしていたかなという感想ですね。特に大隅はまたゆっくり訪れたいものです。
ようやく取材が完了し、どこかで温泉に浸かろうかと思案していたところ、なんと弥五郎伝説の里内にも温泉があることが判明したので、地元の人々に混じって浸かってきました。そんなに大きな設備ではありませんでしたが客が少ないため、ゆったり楽しむことができました。お茶の無料サービスや大広間での無料休憩など、地方でしか味わえないぜいたく空間を満喫して、体が冷える前に帰路につきます。大隅町から鹿児島市へは牧之原を目指して北上し国道10号線に合流することで国分市経由で向かうことができます。さすがに真っ暗な峠道はヘッドライトのハイ・ロー切り替えの連続で大変神経を使いましたが、なんとか見慣れた国道10号に合流し、国分市でとんかつを食べてから23:00に無事帰宅することができました。
オチも「食」で終わりましたが、旅と言えば食事ですから!残念・・・という昨年の流行語はさておき、高速道路のサービスエリアをイメージして作られた道の駅は、それぞれ地元の特色を生かした独自の展開が見ものであり、一度に4ヶ所も訪れた今回も大変楽しむことができました。地方文化・経済の集約施設である道の駅があれば、観光客が見知らぬ地方を訪れておみやげや食事、情報や休憩場所に困ることがなくて済み、また地元の人々にとっても地域の活性化や集客につながるので、優れたビジネスモデルなのではないかと思います。新しく指宿・財部・垂水とオープンしますので、また近いうちに、道の駅めぐりを行いたいですね。